最近本にまたはまり出した川俣です。
今日は乙一という著者の『天帝妖狐』という短編2作品についてご紹介します。
先ずは「A MASKED BALL」
コレ、タイトルはなんだかよくわからないんですよね。
MASKED、は匿名もしくは覆面、と訳すにしても、BALLってなんだろ......?
まぁ、突然ですが、皆様2ちゃんねるって知ってますか? 日本の誇るモンスタークラスの掲示板群です。それでは、あれの特徴って何でしょう?
それは匿名性ではないでしょか。
匿名だから好きなことが言える、匿名だから好き勝手出来る。
そこが人気の秘訣なんじゃないかな。
で、その匿名性。デジタルの世界ではなくアナログの世界に持って来た時にどうなるか。
電脳世界の匿名性の問題は様々な作品で語られてますが、ではアナログは?
その答えの一つが、この「A MASKED BALL」なわけです。
ただ、乙一の凄いところはそれをすごくあっさりとやってのけるところ。
気負いとか、そういったものが感じられないんですよね。
すごく、さらり。
それが気持ちいいんだなぁ。
続いて「天帝妖狐」
これ、いいですよー。
まず......設定が良い。
キーポイントは「こっくりさん」だけどあくまでも姿は見せず正体は明かさず。
妖しい大人の女、って感じですかね?
そして、書き方が巧いんですよ。半分は主人公がヒロインの女の子に宛てた手紙。
そこには衝撃の告白が......?
しかもおまけに、時間交錯という手法まで採用。
手紙が語られていくのと、主人公がヒロインの少女に会うこと。
その二本の糸がうまーく編み込まれていって、最後は一本に寄り合わされる。
構成が素晴らしい!
内容的にも、先を予想出来ない展開で良かったです。
いや、読んでいる最中、この解答に至ることは誰でも出来る。というか、誰もがこの結末は予想する筈。
しかし、確証は持てない。予想は出来るが、それはどこまでも憶測でしかない。
最後の最後まで、主人公の彼がどちらに転ぶのかわからないままに結末を迎えます。
そして結末は......とまぁ、これは是非ともお読みください。最後の1ページまで、ダレずに読み切れると思います♪
切ないんですが、ぐっと涙をこらえた僕がいました。
【スタッフブログ】 2011.02.03 | le-clic-manager | コメント (0)
















